出石のみならず、関西でも随一の奇祭として知られる伊福部神社の「愛宕の火祭り」。毎年多くの観光客が訪れる火祭りですが、第40回の節目を迎えた本年度も、異様な熱気に包まれました。
今回は、出石町民・観光客が一体となって盛り上がった、当日の様子をお届けします。
1.愛宕の火祭りとは
出石の中心街から車で約15分程度に位置する、伊福部神社の境内で行われる奇祭です。中でも特徴的なのは、藁束に火をつけて振り回す「火振り」の儀式。
かつて病気や災害が蔓延した時代に、無病息災を願って始まったもので、あたり一面が炎に包まれる光景はこの上なく幻想的です。
毎年、出石町民だけでなく、多くの観光客が兵庫県内外から訪れています。
2.日中は地元住民向けの「餅撒き」や講演会
江戸時代から続く伝統の祭りである愛宕の火祭りは、地域住民によって結成された「出石愛宕火祭り奉賛会」によって復活。2019年は記念すべき、40回目の開催となります。
メインイベントの「火振り」は夜からで、午前中は景品付きの「餅撒き」や子ども巫女さんの舞、出石太鼓の演奏が行われました。

火祭りが行われる伊福部神社

かわいらしい子ども巫女さんも

愛宕神社宮司さんの講和
地元の若手男性による「出石太鼓」の演奏が、祭り前半のハイライト。会場は大盛り上がりです。
そして夜になると、いよいよメインイベントである火祭りが始まります。
3.火祭りは佳境に
午後19時を回った頃、いよいよ愛宕の火祭りは佳境に。伊福部神社からさらに山を登った愛宕神社より、火が届けられます。
4.地元住民・観光客、全体で火振りに参加
いよいよ、メインイベントの火振りが始まりました。係員が藁束に火をつけたら、火振り参加者はゆっくりと回し始めます。
最初は地元住民の方が火振りを行いますが、その後は一般の方も参加できます。藁束は豊富に用意されていますので、事前予約なしでも気軽に参加できますよ。

外国人観光客も大喜びで火振りに参加
近くは豊岡や城崎温泉、遠い方では関東から、多くの方が火振りへの参加や撮影のために、多くの方が訪れていました。
午後20時半頃、すべての藁束を燃やし切り、2019年の愛宕の火祭りは終了。参加された方は、満足げな表情を浮かべながら家路につきました。
来年も8月後半に行われる予定の、愛宕の火祭り。ぜひこの時期に出石を訪れて、火振りに参加されてはいかがでしょうか。