10月13日(日)に行われた「出石秋祭り」およびメインイベントの「喧嘩だんじり」。出石町の各地区それぞれのだんじりがぶつかり合う、ダイナミックな祭の様子をお届けします。
1.出石・喧嘩だんじりとは
兵庫県豊岡市出石町で、毎年10月に開催される、出石秋祭り。そして、そのメインイベントが喧嘩だんじりです。
出石で古くから豊作を願って行われてきたお祭で、「宵田」「本町」「田結庄」など出石の各地区ごとに造られた約17mのだんじりをぶつけ合います。
さながら合戦の様相を呈しており、毎年出石の内外から多くの人が観覧に訪れます。だんじりというと大阪・岸和田が有名ですが、だんじりをぶつけ合って勝敗を争うという形式は珍しいのではないでしょうか。
2.喧嘩だんじりのルール
出石名物・喧嘩だんじりのルールはいたって簡単。互いのだんじりをぶつけ合い、棒上の4本の柱を破壊した方が勝ちです。早ければ最初の衝突で決着がついてしまうので、片時も目が離せませんね。
なお、地域ごとにだんじりの大きさは異なっていますので、公平を期するために同規模のだんじり同士が対戦する習わしとなっているのです。
ぶつかり合いで決着がつかなければ、だんじり同士で組み合って回転させることで破壊しにいきます。
3.各地区のだんじりが入場
2019年の喧嘩だんじりには、出石の11地区が出場。各地区の紹介アナウンスと共に、勇ましく入場します。
入場したら気合の雄たけびと共に、だんじりを突き上げます。
4.喧嘩だんじりスタート!
前11地区のだんじりが入場したら、いよいよ喧嘩だんじりのスタートです。この日のために出石の内外から集まった観客も、固唾を飲んで合戦の様子を見守ります。
各地区のプライドがぶつかり合います。
5.結びの一番!寺町 vs 川原には最も熱い声援が
5戦を終えて、結びの一番となるのは、毎年恒例の寺区と川原区の一戦。赤い法被の川原と黒い法被の寺区は、他のだんじりと比べても巨大で、担ぎ手の数も多数とあって、迫力満点。
観客席からは、この日一番の声援があがりました。
雄たけびと共に、だんじりをのし上げます。
全力で突撃する寺町(黒)を迎え撃つ、川原(赤)のだんじり。
激突に耐えた川原区は、組み合いの展開へと持ち込みます。そして長時間のつばぜり合いの末、勝利を掴んだのは川原区。激戦を終えた両区には、観客から惜しみない拍手が送られました。
6.来年の喧嘩だんじりをお楽しみに!
2019年も熱狂の内に幕を閉じた、喧嘩だんじり。来年も10月中旬に行われる予定ですので、今年観に来られなかった方も、ぜひ来年はご参加くださいね。
なお、翌日から2日間は城崎でも、だんじり祭りが行われます。近隣で宿をとって、全く様式の違う2つのだんじりを堪能するのもおすすめですよ。